深海の底で息を

生きること死ぬこと

心の穴

 

心にぽっかりと穴があいてしまった。

3年半もずっと側にいた人が、

ある日突然去ってしまった。

 

向こうには新しい人がいるから、

私だけひとり置いてけぼりだ。

心の整理がついていかない。

 

大切にできなかったのは、私の方だ。

 

いつも、どこに行くにも一緒だったのに。

温泉旅行、海、プール、スノボ。夏の花火。

スーパーの買い物。

 

梅の花を見に行った。

一緒に自転車二人乗りした。

浅草から、遊覧船に乗った。

芦ノ湖でボート漕いだ。

北海道で喧嘩した。

仲直りして、一緒に海鮮巡りした。

鎌倉に初詣に行った。

栃木の渓谷を見に行った。

宇都宮でギョーザ食べた。

スナックでお酒いっぱい飲んだ。

 

クリスマスは、毎年ディズニーに行った。

サプライズでプレゼントくれた。

嬉しくて、照れ笑いした。

 

公園でキャッチボールした。

シャボン玉ふいた。

ラーメン食べた。

お鍋食べた。焼肉食べた。

カラオケ、飽きるくらい行った。

 

箱根のカフェで、絵のしりとりした。笑った。

いつもいつも、一緒だったのに。

 

突然、違う人の所に行ってしまった。

突然ではなかったのかもしれない。

 

忙しい私は日々を乗り切るのに必死で、

寂しい相手に、気付けなかった。

ちっとも大切に、できてなかった。

とても悲しい。

 

心を許してしまってたのだなあと思う。

 

死んでしまいたい、と思うことは

20代に比べてほとんどなくなった。

 

けれど、要するに逃げ場すら、

どこにもなくなってしまった。

今の方が、きつい。